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2008年7月

2008年7月31日 (木)

「甲斐路」について調べました

氏より育ちとは申しますが、やはり血は争えないものです。

米の性質も先祖から受け継いだ性質が現れてきます。

優れた酒米の祖先を辿っていくと、「雄町」という品種に行きつくことが多いのです。

ブドウに関しても同様であるようです。

日本の優れた生食用ブドウの祖先を辿ってみると、「マスカットオブアレキサンドリア」に行きつくことが多いのだそうです。

いわゆる「マスカットの香り」がする品種の祖先は、「マスカットオブアレキサンドリア」だいうことです。

「甲斐路」のワインに感じる「マスカットの香り」は、親の「ネオマスカット」の親の「マスカットオブアレキサンドリア」から継承したものです。

また、含み香の前半は「マスカットの香り」ですが、後半には「甲州」のワインと同様の香りがします。

これも、親の「ネオマスカット」の親に「甲州三尺」という「甲州」の変種がいるせいであることがわかりました。

「甲斐路」の気品のある外観は「ぶどうの女王」と言われる「フレームトーケー」から受け継いだものであるようです。

ところで、七右エ門窯で陶芸教室をするのを勧めた「寒河江善秋(さがえぜんしゅう)」氏が、「甲斐路」について書いたエッセーがあります。

「くいしんぼう」という題のエッセーで、「生死一大事」という遺稿集に収められています。

一番好きな食べ物が果物で、エジプトの砂漠の農村で食べたブドウが、「世の中には想像を絶した、おそるべき美味というものがある」とし、あまりにうまかったのでカイロで探したら見つけることができなかったそうです。

そうしたところ、山梨の友人から届いたブドウがエジプトで食べたブドウとそっくりで味も負けないくらいにすばらしいブドウであったそうです。

そのブドウが「甲斐路」であり、「どういう人が品種改良をしてくれたのか、日本にいてこういううまいブドウがくえるとはおもってもみなかった。」と感想を漏らしています。

寒河江善秋さん、お答えしましょう。

「甲斐路」は、山梨の植原葡萄研究所の先代植原正蔵氏が交配した「最高傑作」です。

今では、善秋さんの故郷近くの赤湯「紫金園」さんでも作っています。

純粋の欧州種というのも、「奇跡の血統」と言えますね。

Photo 「甲斐路」で造った「桜水ワイン」。

この季節、冷やして飲むと本当に旨いですよ。

先日、このワインの隣に写っている「葡萄全書 下篇 醸造法(川上善兵衛著)」を、店に来られた、とあるワイナリーの醸造担当の方に見せたら、ビックリしていました。

※今回のブログのブドウの内容については、上記植原葡萄研究所さんのHPを参考にさせていただきました。ブドウの品種に関して、大変ためになるホームページです。現代版の川上善兵衛氏のような存在ですね。

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2008年7月30日 (水)

米の差なんて

先週の土曜日は、「ばんこう花」さんで行われた「楯野川を飲む会」に参加しました。

Photo_3 「ばんこう花」さんは、全国の中から選りすぐりの旨い酒が飲める店として有名です。

こだわりかたが半端ではありません。

ご主人の山川さんは全国の蔵元を数多く巡り、お店で出す酒の種類は決して多くないのですが、それが山川さんの自信の表れとも言えます。

「楯野川」もご主人の山川さんのお眼鏡にかなった数少ない銘柄の一つ。

Photo_2 社長を囲んでの会ならば参加しないわけにはいきません。

Photo 「楯野川」ブランドの純米系5種類を目隠しで飲みました。

楯野川 純米吟醸 山田錦 55%

楯野川 純米吟醸 出羽の里 50%

楯野川 純米大吟醸 大井屋 山田錦 40%

楯野川 中取り純米 美山錦 55%

楯野川 中取り純米 出羽燦々 55%

山田錦のボディ感、美山錦の透明感、出羽燦々はふくらみがある、などと考えながら、ほぼ間違いないだろう、と思っていたのですが・・・。

これは純米大吟醸に違いない、と思っていたのが、純米吟醸 出羽の里 50%だったりと、散々な結果でした。

米の差は、酵母の差に如かず。

思っている以上に米の差による味の差はないのかもしれません。

しかし、恐るべきは「楯野川」のコストパフォーマンス。

55%の「中取り純米 美山錦」が40%の純米大吟醸と充分に張り合ってました。

ということで、当店が取り扱っている「楯野川 中取り純米 美山錦」もよろしくお願いします。Photo_4

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2008年7月28日 (月)

本町金六

本日は、スタッフAによる「本町金六(ほんちょうきんろく)」さんの潜入レポートです。

グランドホテルの十字路から東に入ってすぐ、黒の外壁に浮かび上がる「本町金六」の洒落た看板…。通りがかりに気になっていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。思い切って中に入ると・・・驚きました!ここは山形か?という洗練された空間が。

ここは、肉料理と旬の野菜料理をいろいろなバリエーションで出してくれる野菜ソムリエのお店。金六さんの料理は基本的にシンプルで、素材の旨さがストレートに感じられるものばかり。絶妙なだしやドレッシング使いで素材を引き立てています。スーパーではあまり見かけないめずらしい野菜もいくつか出てきて楽しめました。Photo

そして嬉しいことに、この素敵なお店には、「純米酒六根浄」を置いていただいているのです!美しいガラスの酒器に入った六根浄。お猪口は、たくさんの中から好みのものを選べます。

 

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Photo_3いつも自宅で晩酌して満足していましたが、うちの六根浄も雰囲気や料理によってさらに美味しくなるんだなぁ~と感心してしまいました。メニューには日本酒以外にもビール、ワイン、焼酎など一通りあり、いずれもこだわりを感じるものでした。

 

 

   

Photo_4

落ち着いた雰囲気は、女性グループやカップルにお薦めです。忙しくなければ、野菜ソムリエの店長さんが、こだわりの野菜生産者さんの話、その他楽しいお話をしてくれると思います。料理は3,500円でお願いしたのですが、十分満足できる品数でした。席に限りがありますので、予約の上お出かけになってください。

 

Photo_5 Photo_6

  

 

 

  

  

  

本町金六

山形市本町2-1-20-1F

023(624)2660

営業時間/17:00~23:00

定休日/日曜、第2・4月

  

  

  

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2008年7月26日 (土)

カラスミ

カラスミって何の魚からできるかご存じでしょうか?

何を今さら・・・ボラだよボラ、とお思いのあなた・・・、残念!

驚くことなかれ、今はマグロ!からも作られています。

先日の河北新報の記事に載っていた「マグロのカラスミ」

気仙沼の「和Restaurant唐や」の店主、吉田恵一君が作りました。

「和Restaurant唐や」は地元でも大変評判の良い人気店です。

吉田君とは気仙沼高校の同期なんです。

頑張っているね~。また新しい食材を出すなんて凄いな。

昨年の唐桑町のカキまつりに行った時も、元気に「シャークソーセージ」を焼いておりました。

そこで食べた「シャークソーセージ」も文句なしの旨さでした。

椿屋十兵衛「シャークソーセージ」も吉田君開発のオリジナル商品です。

同じ世代が頑張っていると、こっちも頑張らねば、と思わされますね。

Photo

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2008年7月25日 (金)

「鈴郷誉」のご紹介

「日本酒復権への第一歩」の中で、「六根浄セレクション」という題の記事がありました。

その中で紹介した酒を本日は公開したいと思います。

Photo その名も「鈴郷誉(れいきょうのほまれ)」といいます。

山形市内の蔵元、秀鳳(しゅうほう)酒造場で造られた酒です。

今までは当店では販売をしておりませんでした。

というのも、仕入当初、熟成が足らず、味のバランスが悪かったのです。消費者に誤解を与えてはいけないという判断で、冷蔵庫で貯蔵しておりました。

ここにきてぐっと旨味が乗り、バランスが良くなりましたので、販売することにいたしました。

精米歩合80%(!)の「出羽の里」使用の純米酒が1.8ℓで、税込2,100円!驚きのコストパフォーマンスです。

「出羽の里」はアミノ酸が少ないので低精白でも味が汚くならないようです。

精米歩合55%の純米吟醸の原酒は720mlで1,420円(税込)。

どちらもカプロン酸エチルの高い酵母を使用しているということで、冷蔵保存の上、冷やして飲むのがベストだと思います。

使用した「出羽の里」は、山形県で一位を取った「出羽の里」を使用しているとのことです。

米の素性は酒にも現われるのでしょうね。

先週、「鈴郷誉(れいきょうのほまれ)」の純米吟醸と「十四代」の「龍の落とし子」の純米吟醸とを飲み比べましたが、ほとんど遜色のない出来に見えました。

品数が極端に少ないですので、品切れの際はご容赦ください。

試飲もできます。納得の上、お買い求めください。

Photo_2

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2008年7月24日 (木)

蒸きょう第一主義

昨日からの続きとなります。

「蒸米から見た酒造」は、決して「テム・レイの回路」なんかではありませんでした。

中村政五郎氏の「蒸米から見た酒造」を読み、激しく同意した人物がいました。

東京税務監督局鑑定部長の鹿又親(かのまたちかし)氏です。

ほぼ同時期に東京税務監督局管内において「蒸きょう第一主義」を標榜し、「蒸米の完全」を指導していたのです。

「蒸米から見た酒造」を読んだ鹿又氏は、「吾人は百萬の見方を得た心持がした」と言っています。

西の中村政五郎、東の鹿又親。

「櫂でつぶすな麹でとかせ」

鹿又氏は、この有名な言葉の発案者です。

酒造の根幹が「蒸米」にあるとする考えの二大源流。

「一に蒸し、二に蒸し、・・・」で知られる故・上原浩氏の師匠は、鹿又親氏の門下生の有松嘉一氏ですので、鹿又親氏の孫弟子ということになります。

余談ですが、戦前の造りに関して上原氏に質問したところ、「あんたは良く勉強しておる!」と言ってうまく逃げられたことを思い出します。戦前の造りをあまりご存じないようでした・・・。

東京税務監督局内では、「酒造工人必携」、「酒造工場管理法」などの実践的酒造技術書を毎年のように改訂・増補を繰り返しており、酒造技術が日進月歩で向上していた様子が見られます。

しかし、昭和14年に山形で行われた酒造大会直前に鹿又氏が急逝し、戦況の悪化により、精白制限、企業整備、アル添などが行われ、「質より量」の時代が到来し、造れば売れる時代が到来したことで、この「蒸米」を根幹とした酒造りは忘れ去られることになります。

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2008年7月23日 (水)

「明け取り式」は「テム・レイの回路」だったのか?

なぜ中村政五郎氏は自費出版という形をとってまで、旧式となっていた「明け取り式」を推奨したのか?

もう一度、「煮え取り」と「明け取り」の違いを説明します。

「煮え取り」とは、検蒸後、すぐに甑から米を取りだすという、現在行われている方法です。現在では、「煮え取り」という言葉が存在しないほど、当たり前の方法なのです。

これに対し、「明け取り」は、「夜中甑」と呼ばれた午前3時に甑から蒸米を取りだす方法の際、夜が明けるまでそのまま蒸米を甑に置いてから取り出す方法を指します。

両方の用語が出てくる文献として、「蒸米からみた酒造」が出版された約12年前、大正8年に熊本税務監督局内、鎮西税務研究会において発行された「通俗 清酒醸造法」があります。

時の熊本税務監督局鑑定部長は中村政五郎氏です。

さすがに中村政五郎氏の指導下にあっただけに「蒸きょう(米を蒸す工程)」の項目は詳しいのです。

しかし、「明け取り」に関して、避けるべき方法であるとし、「極めて無頓着な原始的醸造場の外は採用していない」と厳しい評価を下しています。

約12年間に何がおこったのか?

「日本酒復権への第一歩」で、野白金一氏との論争に敗れた話をしたことがありました。

ヒントはここにあります。

これが大正8年(?)に起こった「世紀の大論争」。「膨軟麹」と「硬縮麹」の論争でした。

この時は、野白氏の「硬縮麹」に軍配が上がりました。

酒造りの本場、灘の丹波杜氏集団から神様の如く尊敬されていた中村氏のプライドはズタズタにされたことでしょう。

いままでうまくいっていた「膨軟麹」の何がいけなかったのか?

灘地区と九州地区の米質の差、技術水準の違い、気候の違い、様々な理由があったと推測されます。

その中で酒造りの根幹とは何か?を自問した結果、失敗に学んだ中村氏の結論が「蒸米」だったのでしょう。

技術的な改善方法として、「明け取り」という忘れ去られた手法を蘇らせ、硬く蒸して熟まして軟化する、「硬蒸熟軟式法」を編み出しました。

当時の常識では考えられない方法だったので、活字にする必要があったのです。その使命感が素晴らしいですよね。

別に私利私欲のためではなかったのです。

「蒸米からみた酒造」

この本を受け取った人の反応はいかなるものであったのでしょうか?

理解できなかった人は、「こんなものを・・・」と言って、捨ててしまったかもしれないですね。

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2008年7月21日 (月)

夏と言えば・・・

今日は天気も良く、多くの人が平清水にいらっしゃいました。

自然に囲まれた平清水。

そんな平清水もたった一人の人物が現れただけで、空気の流れが変わります。

その人の名は「由利三」氏。ゆりぞう、ではなく、「ゆりさん」と呼びます。

ご存じの方もいらっしゃると思います。

「インド料理の鬼才」と呼ばれ、スパイスの使いの名手。

山形市の七日町でインド料理とカリー「JAY」を開いています。

ハクション大魔王のような口髭とサングラスと不思議な衣装、初めて見た人は、見てはいけないものを見た、という感じで目をそらします。

本人の見た目も怪しいのですが、「JAY」店内も怪しい上に、何回も行っている私でも、いまだに料理が出てくるまで気まずい雰囲気が流れるんですよね。

しかし、そんなインド料理とカリー「JAY」では、カレーというジャンルを超えた日本人の想像を超えるインド料理が体験できるのです。そこは魅惑のスパイスワールド・・・。

何が凄いって、スパイスが主張し過ぎることがなく、かつ、バランスが良いのです。一つ一つの料理が、スパイスの配合が異なり、完成度が高い。

これは何のスパイスを使っているんだろう?スパイスの謎解きをしながら食べる喜びがたまらないんです。

うちのスタッフAもそんな世界に魅せられ、数年前、由利氏よりインド料理のイロハを習ってきました。近いうち、「インド料理と日本酒の会」なんていうのも企画したりなんかして・・・。

まあ、そのくらい凄いインド料理を作る「由利三」氏。

今日も暑い中、自転車で平清水の坂を登って、当店にお越しいただきました。

「後味がいいんだよ」と、普段あまり人を褒めない人なのですが、「純米酒 六根浄」を発売当初から大変気に入ってくれています。

なぜか「由利三」氏が来る時に限って、バスの団体客が七右エ門窯に来るんですよね。

テーブル席の真ん中にドンとすわっている「由利三」氏を見た団体客は、やはり見ないふりをしているのがありありとわかります。

お願いです、「由利三」氏。団体客が来た時は、テーブルの端に移っていただけるとありがたいのですが・・・。

暑い夏は、スパイスの効いた料理が食べたくなりますよね。

日本一のインド料理屋(色んな意味で・・・)「JAY」

皆さん!店に入る時は、大きく深呼吸をして、「由利三」氏の雰囲気に飲みこまれないようにしてください。

この夏、深淵なスパイスワールドを体験してみてはいかがでしょうか?

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2008年7月19日 (土)

「硬蒸熟軟式法」が普及しなかった理由

中村氏は、蒸米を仕上げる「硬蒸熟軟式法」を甑を利用する方法として唯一の合理的方法だとしています。

しかし、実行する人がいないと嘆いています。

この合理的な方法が受け入れられない理由として、「赤い蒸米は酒を赤くする」という伝説が全国に伝わっているためだとしています。

そこで中村氏はなぜ「赤い蒸米は酒を赤くする」という誤解が生まれたのか、を解説しています。

この伝説は丹波流が発祥であり、明治中頃までは「硬蒸熟軟式法」と同じ「明け取り式」であったということです。「明け取り式」は検蒸後、甑内に2時間ほど「熟まし(うまし)」をしておく方法です。

中村氏はいいます。伝説にある赤い蒸米とは「熟まし(うまし)」をしている蒸米を指しているのであり、白い米も同じく「熟まし(うまし)」をしている蒸米を指しているのだと。

それなのになぜ赤いのと白いのとの差が出たのか?

答えは、それは単に精米歩合の差だったのではないかと、米が黒いから生じた赤い米を指すのであって、「熟まし(うまし)」をしたことによって生じた赤い米を指すのではない、と中村氏は喝破します。

本を発行した当時、現在と同じく、「煮え取り式」と言って、検蒸後、すぐに甑から取り出す方式に変わっていたそうです。

中村氏は、「煮え取り式」に厳しい意見を持っています。

この方式を「伝説を誤解して得た空想から生まれて不合理方向に一歩進めた改悪法」であるとし、さらに「短時間蒸し」、「米置前掛水法」、「弱火力蒸法」などに脱線し、麹に酛にも醪にもまったく不適な「不消化性の濁白軟弱性蒸米」を生ずるに至ったとしています。

今日はここまでとします。

中村先生、本当に尊敬します。

明日は「蒸米からみた酒造」が出た背景に迫ってみたいと思います。

参考文献

蒸米からみた酒造」 中村政五郎著(昭和5年)

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2008年7月18日 (金)

平成版「蒸米からみた酒造」を読む

昨日からの続きです。

いきなり本題へ参りましょう。

中村政五郎著「蒸米からみた酒造」に書いてある良い蒸米とは?

「消化絶好軟強性」になっていること、なのだそうです。

世間一般に言われる「外硬内軟」に比べ、いまいちわかりづらい表現です。

中村氏の説明によれば、酵素の作用を受けやすい性質になっていること、つまり、デンプンは糖化されやすく、タンパク質も分解されやすい状態へ化学的変化をしている蒸米を指すのだそうです。

「外硬内軟」よりも化学的な発想ですね。

この状態の蒸米を得るためには、「蒸熟を煮え過ぎ的に完成」させなければならない、としています。

これは「蒸米が充分に透明性となり、光沢を出し本来の色を発揮し、弾力も充分に強くなり、軟粒でありながら捻潰し難く、捻り餅は切れずに長く伸びる」状態であるそうです。

それでは、どのように蒸せば良いのか?

①甑内を充分に高圧にする必用がある(完全蒸熟を目的とする)

 このために、甑の穴、コマの溝、竈の構造が完全である必要があるとしています。

②甑内蒸気の分布を均等にしなければならない(均等蒸熟を目的とする)

 このために、米の水切りを完全にし、米置きは湯が沸騰し蒸気の圧力が充分に強くなってから行うことにしなければならない、つまり、「抜け掛け」の発想がここに見られます。

蒸しただけで終わりではありません。

①、②で行われた完全蒸熟、均等蒸熟の条件を充たして充分に蒸した後、さらに「充分なる熟まし(うまし)」をしなければならない、としています。

熟まし(うまし)とは、どういう工程であるのか?

文脈から推測するには、甑に留め置くことのようです。

なぜ「充分な熟まし(うまし)」が必要なのか?

中村氏によると、軟強的蒸熟を目的とするとしています。

このことについて私は、「埋飯(いけめし)」と同様の効果があったのではないか、と考えます。

つまり、高温多湿条件下において蒸米表面のα化からβ化への変化を期待したのではないかと。

充分な熟ましにより、蒸米内部はα化であり、外側がβ化している状態、軟強的蒸熟の目的が達せられたのでしょう。

「外硬内軟」は、蒸し直後に達せられるものではなく、「蒸し+熟まし」がセットになって達成される蒸米の理想の状態だということになります。

以上の「硬く蒸して熟まして軟化」する方法を「硬蒸熟軟(こうじょうじゅくなん)式法」と自ら命名しています。

ちなみに、醪の発酵形式を指す言葉である、「前急後緩」、「前緩後急」は、中村政五郎氏の命名です。

しかし、「硬蒸熟軟(こうじょうじゅくなん)式法」は、徹底的に実行するものがいないと嘆いているように、あまり普及しなかった模様です。

本日はこれまで。

明日は、「硬蒸熟軟式法」が普及しなかった理由について書いてみたいと思います。

Photo 写真は、七右エ門窯の隣、平泉寺(へいせんじ)境内にある沙羅双樹。

白い花を一輪咲かせておりました。

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2008年7月17日 (木)

酒造の改良は殆ど頂点に達した

「酒造の改良は殆ど頂点に達したとも見られる」

昭和5年に配布された中村政五郎著「蒸米からみた酒造」の冒頭の文章です。

この本を読んだ鹿又親氏も、これに答える形で、

「現今醸造技術の進歩は最早極致に到達したとも謂われて居る」

と同様の見解を残しております。

私はこれを単なる技術者の思い上がりとは見ません。

「やっとここまできた」

伝統的な日本酒の酒造技術解明に貢献した二人の言葉の重みを感じます。

戦前、戦後と酒造技術を指導した杉山晋朔氏も戦前の吟醸が最高の品質であった、と述べております。

しかし、中村氏は当時の現状を次のようにも記述しております。

「あとくちの爽やかさを欠く酒、苦酸もしくは渋酸を感ずる酒、色沢が春には淡麗でありながら秋に至り濃進溷変する酒等が、未だ跡を絶つに至っていない。端的に云えば、進歩の裏に脱線も伴随して来て居るとも見られる。」

要するに、現在と同じような悩みをかかえていることがわかります。

とすると、酒造技術は、現在もたいした進歩がないのだろうか?などと考えてしまいます。

冷蔵管理が進んだ現在では、逆に、酒造技術の欠点が見えづらくなっているような気もします。

上記のような欠点を出さないために、酒造の根本である「蒸米」の重要性を説いたのが「蒸米からみた酒造」だったのです。

それでは、中村氏はどのような「蒸米」が良いとしていたのか?

続きは、またのお楽しみということで。

Photo 当店で栽培している山田錦の稲にカマキリがいるのを見つけました。

どこにいるかわかりますか?

自然の作用って凄いですね。

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2008年7月16日 (水)

「甲斐路」使用の桜水ワイン

赤湯「紫金園」さんのワイン「桜水ワイン」。

当店ではワインはこれしか置いておりません。

正直、ワインのことはわかりませんので、生産者の顔が見えるワインを、という理由がきっかけで置くことを決めました。

「紫金園」さんのワイン工場が「須藤ぶどう酒工場」です。

お酒を取りに伺うと、社長と奥さんがいつもぶどう畑で作業をしていらっしゃいます。明るいうちは、ずっと仕事なのだそうです。朝早くから夜まで・・・。

ぶどう作りに愛情を込めている姿を見ていると、頑張ってお酒を紹介していかなければ、と強く感じます。

Photo 今回入荷したワインは高級ぶどう品種の「甲斐路(かいじ)」を使用したワイン。

日本酒の試飲で「ワインみたい」という表現をされることがあります。この酒が「ワインみたい」という時にイメージする味なのではないでしょうか。「フルーティー」ってこういう味を言うんだろうな、という典型的な味です。この熱い時期、冷やして飲むと最高です。

ほどよい甘味と酸そしてコクがここのワインに共通してあります。

だいたい栓を開けると1回で飲み切ってしまうんですよね。

へたな日本酒を飲むより旨いです。

ところで、観光ぶどう園「紫金園」さんのぶどう狩りは8月1日から行われるとのことです。今年は、天候も良く順調だそうです。

風景も素晴らしいので、ご家族で行ってみてください。

また、昨日は、米鶴さんの蔵見学にも言って来ました。

案内していただいた須貝杜氏。忙しい中ありがとうございました。

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2008年7月14日 (月)

感謝、感謝です!

昨日は、「正酒屋 六根浄」向いの陶芸教室の2階で、地元で活躍している俊風亭太平楽さんをお呼びして「きもので落語とお酒を楽しむ会」を開催いたしました。

何しろ始めての企画で見通しがたたず、また、先日の河北新報の記事のおかげで、仙台からのお客さんも多く、直前までバタバタとして準備に追われました。

しかし、なんとか会の開催にこぎつけました。

太平楽さんの落語も好評で、お酒が入った後半は、盛り上がりを見せていたようです。

浴衣姿の女性の方もとてもきれいでした。

粗酒粗肴ではございましたが、よろこんでいただけましたでしょうか?

第2回を楽しみにお待ちください!

Photo

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2008年7月12日 (土)

店主一斗 ブログ百篇

商売を始めると殊に感じるのが、人と人がつながって商売は成り立つ、ということです。

影響力のある人物であればなおさらです。

「正酒屋 六根浄」がある七右エ門窯も、寒河江善秋(さがえぜんしゅう)氏と知り合ったことで転機が訪れたのだそうです。

陶芸教室を始めるきっかけとなったのが、この人物の助言によるものでした。

Photo 七右エ門窯には、寒河江氏の書簡が残されており、店舗に掲げられています。

杜甫の「飲中八仙歌」中の、李白の部分です。

とても味があります。

寒河江善秋氏は青年団活動や海外青年協力隊活動などで、全世界を飛び回り、大変忙しい人だったといいます。

七右エ門窯の五代目高橋建吉氏が言った言葉が印象的でした。

「善秋さんが生きていれば平清水はもっと発展していただろう。」

行動力があってアイデアが豊かな人でもあった、寒河江善秋氏の周りには多くの人が集ったようです。

七右ェ門窯にとっては寒河江善秋氏がメンターの役割を果たしたのでしょう。

善秋さんが生きていたら、七右エ門窯で開催される「きものでお酒と落語を楽しむ会」をどのように見るのでしょうか?

明日の会、多くの人が楽しんでもらえるとうれしいです。Photo_2

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2008年7月11日 (金)

蒸米原理主義者の聖典

山形県が生んだ、偉大な酒造技術者「中村政五郎」。

しかし、中村氏に関しては、あまり記録が残っておらず、現在の酒造業界においても、その業績が伝わっておりませんでした。

数少ない著書の存在は、東京税務監督局鑑定部長だった鹿又親氏の「工業酒造の確立」中の「『蒸米からみた酒造』を読む」という論文に書いてあり、ながらく探しておりました。

Photo 念願がかない、とうとうゲットいたしました。

昭和5年に、中村氏が自身の還暦を記念して、酒造りに捧げた人生の集大成をまとめ、知人に配布した本です。

酒造りの根幹が「蒸米」にあるとする源流がここにあるのです。

序文を読んだら、ただの頭でっかちの鑑定官ではない理由がわかりました。

経歴が凄いのです。

明治20年、18歳の時、蔵人として酒造りに従事し、23歳の時、一念発起し、蔵前にあった東京高等工業学校(東京工業大学の前身)に入学。

26歳で卒業後、また蔵人として酒造りに復帰。醸造学の最新の知識を得た中村氏は、技師として扱かわれたそうです。

30歳を過ぎて転機が訪れます。31歳の時、鑑定官になります。今度は蔵を指導する立場に変わったわけです。

その後、大正12年に54歳で退官するまで、鑑定部長を歴任し、日本酒の酒質向上に尽力したのです。

やはり、この人はただものではありませんでした。

灘の酒造りにも多大な影響を与えた「中村政五郎」。

もっと多くの酒造家たちにその名を覚えて欲しい人物です。

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2008年7月10日 (木)

幸せも旨いお酒もかたまってあるにちがいない

朝から七右エ門窯の従業員さんが「正酒屋 六根浄」の前庭の雑草を刈っています。

オオバコやらシロツメクサが多く、定期的に刈らないと草ぼうぼうになります。

刈ってしまうならばと思い、四つ葉のクローバー探しをしてみました。

これがなかなか見つかりません。日差しが強くなって来て、首筋がヒリヒリしてきます。

いい年をした酒屋のオヤジが何をやっているんだ(苦笑)。はたから見たら、怪しい行動に見えることでしょう。

でも、見つかるまでやめられないんですよね。

そうこうしているうちに、やっと一つ見つかりました。

一つ見つけると、次を見つけるのは簡単でした。

結局、四つ葉のクローバーを4個見つけることができました。

「無いところには全然無いし、あるところにいっぱいある」

普遍の真理のような気がしました。

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Photo

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2008年7月 9日 (水)

いまだにアルコール添加容認論者が多い理由はなぜなのか

今日は、いまだにアルコール添加容認論者が多い理由はなぜなのか、考えてみました。

アル添容認派の論拠は、

①昔から柱焼酎の伝統があった

②酒の香味が軽快になる

③香りを引き出すために吟醸には必要な技術

以上のようなものです。

この考えはどこから来ているのか?

お酒に興味を持った人が手にする本のうち、もっとも多くの人に読まれているのが、岩波新書から出ている「日本酒」(秋山裕一著)なのではないでしょうか?

実はこの本に、上記の「アルコール添加の効用」が書いてあるのです。

醸造試験所長を務め、日本酒の酒造技術史にも多くの業績で名を残した秋山裕一氏の著書ですので、酒造技術面の記述においては信頼がおける本です。

しかし、「アルコール添加の効用」の項目は、誰に向かって書いているのか、をよく考えて欲しいと思います。

プロフィールを見ていただくとわかるように、「協和発酵工業㈱技術顧問」と書いてあります。

この「協和発酵工業㈱」は蔵元に醸造アルコールを供給している会社です。

アルコール添加を悪く言えるわけがないのです。利益相反行為になりますから。

また、戦後の鑑定官出身の技術者が書いた本を見ると、アルコール肯定派が多いのです。

なぜかと言えば、醸造アルコールを供給する会社が天下り先となっていたからです。おいしい道があるをわざわざ閉ざす必要がないんですよ。

酒造業界では、鑑定官の発言には権威があります。

日本酒の権威にあたる人が「アルコール添加の効用」を謳っているかぎり、いつまでたっても純米酒回帰への道のりは遠いと思います。

酒に関する本を読むときは、「誰が何を言っているのか」よりも「どこの誰が何を言っているのか」を見る習慣をつけたほうが良いです。

上原浩氏が「純米酒こそ本当の日本酒である」と言えたのは、一地方の酒造技術者で天下りと縁が無かった立場だったからこそ、とも言えます。

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2008年7月 8日 (火)

商人魂

今、店に来たら、新聞を見た方からのメッセージが留守電に残っていました。

「冬に店を閉めて酒造りに入る」ということに関して、商人魂に反するのではないか、というような内容です。

たぶん同業者からのご意見なのかと思います。ご年配の方のようでした。

わざわざ電話をかけてくるくらいですので、酒小売業に対する思いが強い方なんだろうな、と感じました。

「店を閉める」という行為を、お客様に対しての無責任な行為に受け止めているのかもしれません。

このご意見に対する私の回答は以下の通りです。

かつては、店=売り場という図式が成り立っていました。売り手と買い手がリアルな場でやり取りをする、つまり、対面販売が商売の原点だったわけです。生活必需品を購入する時に、店が一定期間閉まっている、などということは考えられなかったのは当然です。この段階では、店主の都合で一定期間、店を閉めることは、店としての使命を果たさない=商売倫理に反することだったと思います。

しかし、現在ではインターネットの普及により、店の概念は広がっています。売り場がなくても、わざわざ店まで足を運ばずとも、欲しい物があればネットで購入できる時代なのです。

冬期間、「正酒屋 六根浄」は売り場は閉めます。しかし、ネットによる注文ができるよう現在準備しているところです。

ネットでの販売体制が整ったら、売り場を閉めても、店は継続して営業しているのと同じと考えております。

「品質保証」はお任せください。

お電話をされた方、貴重なご意見をありがとうございました。

さて、本日のおススメはこれ!

Photo 「プレミアム六根浄720ml」と「満願天目の冷酒グラス」のセット。

この夏限定の価格です。

この外観より名付けられた、その名も「虚無僧セット」(苦笑)。

1250円+1050円=2300円のところ、な、なんと!

2100円(税込)のサプライズ価格で提供いたします。

暑い夏はこれで決まりです!

「満願天目」の不思議な世界を体感してください。

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2008年7月 7日 (月)

蔵元性善説は本当か?

今回の河北新報さんの記事をよく読むと、なかなか辛辣な意見も載せているんですよね。

それは、ここの部分です。

現状の小売店と蔵元の関係に首をかしげる。「小売店側に、蔵元に対抗する知識がない。小売店が甘く見られ、出来の悪い酒を売らされているケースもある」と苦言を呈する。

だから私は嫌われる・・・(苦笑)。でも、これが真実です。

通常、マスコミは、蔵元性善説の立場で、記事を流します。

蔵元は文化・伝統を守っている旧家で、蔵から出た酒は旨い酒である。飲んで旨くないのは流通の管理の悪さによるものだ、と。

果たして本当でしょうか?

「品質保証」は、誰が保証するのか?

ここが今、あいまいなのです。

良いか悪いかを別として、かつて級別審査という「品質保証」制度がありました。活性炭を使用し、色も旨味も取れたような酒が、二級、一級、特級と差別化されて販売されていました。級別審査がある安心感、が贈答品としての日本酒の流通を支えていた面もあったと思います。

級別審査廃止後に日本酒消費が急落していったのがその証左です。

「大吟醸」「純米酒」と書いてある酒でも「品質保証」とはなり得ません。表示はあくまで製造上の区分でしかなく、味の保証まではしていないからです。

それでは、日本酒の品質保証は誰がすれば良いのか?

それは小売店の役目だと思います。

必ず商品チェックをして、ダメなものはダメと蔵元に意見を言える小売店の育成が必要です。

日本酒を売るには高度の専門性が必要です。

その知識を得るための労力と維持を考えると、日本酒の利益率の低さは、業界全体として考えていく必要があるのではないでしょうか?

「日本酒復権への第一歩」は、小売店から始まる・・・って、前のブログと一緒ですね(苦笑)。

だめだ、コリャ。

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2008年7月 6日 (日)

昨日は濃い一日でした

さすが河北新報さん。影響力が凄い!

電話の問い合わせや仙台のお客さまがすぐにやってきました。

東北を代表する新聞社です。

記事の内容が素晴らしいですしね。

読んで面白い記事というのは、「現状批判」と「その対策」、「具体的実践」がセットになっているものだと思うのです。

これに「挫折」と「挫折の克服」が加わればストーリーとして言うことはないです。

今回の記事、「挫折」の章はありませんでしたが、まさしく「正酒屋 六根浄」の記事は、読み応えのある記事だと思いました。

ここまでプライベートなことまで書かれるのかとも思いましたが・・・。

でも、本当にありがたいです。

東北の皆さん!新聞は「河北新報」、テレビは「TUY(山形だけですね)」をご覧ください。

さて、昨日はサプライズなお客さんがいらっしゃいました。

なんと!「十四代」の高木顕統さんがお店にお越しになりました。

気配りの人なんですね。高木さん。

蔵元関係者が避けて通るこの店にわざわざ来ていただけるとは・・・。

「この前、専務(水戸部酒造の水戸部朝信杜氏のことです)から聞いたばっかりだったんだよ。お祝いもしなくてごめんね。」

「十四代」の高木さんが発したこの言葉に、「十四代」のお酒が売れる理由もわかったような気がしました。

「人たらし」なんです、高木さんは。

「今後ともよろしくお願いいたします。」と言ったら、目をそらされてしまいましたが・・・(苦笑)。

あやかりたい、あやかりたい、帰る後ろ姿に、思わず手を合わせてしまいました。

暑い一日でしたが、店も熱い一日でした。

今日は今年初めてのセミの鳴き声が聞こえてます。

暑い日は旨い純米酒でスタミナをつけましょう!

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2008年7月 5日 (土)

マスコミ効果

今朝、親戚のおじさんから電話がありました。

朝にかかってくる親戚からの電話は、だいたいが不幸があったときぐらいしかかかってこないものと相場が決まっています。

何があったと思いきや、「大きく出てるよ」

ますます不安になります。

「何がですか?」

「新聞にお店のことが大きく出ているよ。」

それを聞いて、やっと安心しました。

そういえば先日、河北新報の記者の方が取材にやってきたのでした。

いつ記事になるかはわかりません、と言っていたので、あまり期待せずにいました。

それが土曜日の朝刊に大きく出ている!

今日は天気もいいし、ドライブ日和なので、多くのお客さんにお越しいただけそうです。

5月のTUYイブニングニュースにでた時はその後しばらく、テレビで見て来た、というお客さんが続きました。

いくら私が声を張り上げて「これはいい酒ですよ」と言っても、信じてくれないんですよ。

でも、マスコミから伝えてもらうと信用度が違うんですよね。

ありがたいことです。

やっぱり今年は、土星人(+)の霊合星人はついてます(苦笑)。

今日の河北新報に記事が載ってますので、是非ご覧ください。

Photo

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2008年7月 4日 (金)

ブログも店も同じ

こちらのブログに移行してからアクセス数が減りました。

当然です。でも、ゼロではないんですよね。

前ブログでは、当初はアクセス数ゼロという日が多かったように思います。

自分でアクセスした数だけカウントされているという状態でした。

しかし、好きなことを書いているうちに、だんだん人が多くなったのです。

こちらのブログも気長にやっていこうと思います。

Photo さて、只今売り出し中の「東一(あづまいち)」

純米吟醸と純米酒、まったくタイプが異なります。

純米吟醸は、カプロン酸系の洋ナシの香りがありつつ、喉にスーッと入っていく、吟醸のお手本のような酒だと思います。

逆に、純米酒はしっかり炭濾過したタイプの旧来型純米酒。環境の変化に強い酒です。

あまりの違いに驚き、取引先へ問い合わせたところ、純米酒の味は「東一」の勝木製造部長が好む味なので、そういう処理をしています、とのことでした。

同じブランドで、異なる酒質を出し、支持されている「東一」さんのブランド力に驚きました。

たしかに、「東一 純米酒」は、経験を積んだ飲み手が好きそうな味です。そして、売る側の説明が必要な酒です。

是非、試していただきたいのが、熱燗!

ぬる燗では、ありません。

ぬるくない熱さです。そこら辺でスッと消える感覚になります。

料理と一緒だとなお一層旨いことでしょう。

ところで、世間のぬる燗信仰もそろそろいい加減していて欲しいと思っているのは、私だけなのでしょうか。ぬるい酒は、なんだか気持ち悪いんですよね、中途半端で。Photo_2

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2008年7月 3日 (木)

文壇酒徒番附

今朝の朝刊で、佐々木久子さんの訃報を知りました。

佐々木さんは雑誌「酒」の編集長として知られ、早くから日本酒のロマンを伝え続けた人物でした。

ご本人とは、酒蔵に遊びに来た姿を一度見ただけでした。とても元気な人だった印象があります。

さて、タイトルの「文壇酒徒番附」とは、雑誌「酒」に昭和31年から昭和50年まで毎年新年号になると載っていた、作家の酒の飲み方のランク付けです。

この番付が発表になると、作家たちは心中穏やかではなかったようです。

「酒は人生の花」と作家 尾崎士郎は言っていたように、多くの人にとって、酒は人生とともに歩んでいく重要なアイテムでありました。文士たちにとっては、酒飲みの風格=人間の器量、くらいの認識があったのではないでしょうか?

「文壇酒徒番附」が終了した昭和50年は、日本酒の消費量が曲がり角を迎えた時期と同じです。娯楽の多様化、ライフスタイルの変化が起こった時期だったのでしょう。番付をつける意義を失ったのかもしれません。

また、昭和50年前後と言えば、三増酒を糾弾し、ほんものの酒を啓蒙する動きが出てきたことも見逃すことはできません。

三増酒を糾弾した梁取三義氏による佐々木氏の評価

「(前略)多分に、タレント性があり、女性で得もしているだろうが、酒を普及させた功績は見逃せない。ただし酒についての間違いも見逃すことは出来ない。功罪をいえば、功のほうがはるかに上回っている。著書は歓迎されている。」(「日本酒大事典」より)

ちなみに、梁取氏自身も酒に関して間違った記述をしているので、お互い様のように思えるのですが・・・。

ともかく、ほんものの酒が日本酒を救う、というように言われて、30年以上なります。

戦後の酒飲みの事情を見てきた佐々木久子さんには、今後の「日本酒復権」の道筋は見えていたのでしょうか?

あらためてご冥福をお祈りいたします。

参考文献

「物議を醸した文壇酒徒番附(佐々木久子)」 「酒と日本文化」(岩波書店)1997年

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2008年7月 2日 (水)

竈の構造

定休日の昨日は水戸部酒造の和釜の工事を見学に行きました。

手動点火によるロータリー式のバーナーから自動着火式ガンタイプのバーナーへ変更するということで、竈の手直しを兼ねて工事をすることになりました。

今年は、この手動点火によるロータリー式のバーナーに手こずってしまい、たびたび周りの人を驚かせてしまいました・・・。点火のタイミングがずれると、凄い音がするんですよね。見るに見かねた専務が自動着火式へ買い替える決断をしていただきました。ありがとうございます。

Photo Photo_2 釜を上げてみると、竈の中は・・・。

まるで、モヘンジョ・ダロのようです。興奮を抑えきれません!

心の中は、考古学者を夢見た子供時代に戻ってしまいました(苦笑)。

それはさておき、バーナーの業者さんから貴重なお話を伺いました。

蒸米の出来は毎日異なり、満点を取るのは難しく、新潟では割り切って、平均して70点を取る方法でやっている蔵が多い、とのことです。

そのような蔵に負けてられないですよね。

酒で勝負をつけてさしあげましょう!

そこで皆さんにお薦めなのが、

「山形正宗 純米吟醸 羽州誉」火入れ

本日発売開始です。

この旨味は、和釜でないと出ない旨味だと思います。

お試しあれ。

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