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2008年7月11日 (金)

蒸米原理主義者の聖典

山形県が生んだ、偉大な酒造技術者「中村政五郎」。

しかし、中村氏に関しては、あまり記録が残っておらず、現在の酒造業界においても、その業績が伝わっておりませんでした。

数少ない著書の存在は、東京税務監督局鑑定部長だった鹿又親氏の「工業酒造の確立」中の「『蒸米からみた酒造』を読む」という論文に書いてあり、ながらく探しておりました。

Photo 念願がかない、とうとうゲットいたしました。

昭和5年に、中村氏が自身の還暦を記念して、酒造りに捧げた人生の集大成をまとめ、知人に配布した本です。

酒造りの根幹が「蒸米」にあるとする源流がここにあるのです。

序文を読んだら、ただの頭でっかちの鑑定官ではない理由がわかりました。

経歴が凄いのです。

明治20年、18歳の時、蔵人として酒造りに従事し、23歳の時、一念発起し、蔵前にあった東京高等工業学校(東京工業大学の前身)に入学。

26歳で卒業後、また蔵人として酒造りに復帰。醸造学の最新の知識を得た中村氏は、技師として扱かわれたそうです。

30歳を過ぎて転機が訪れます。31歳の時、鑑定官になります。今度は蔵を指導する立場に変わったわけです。

その後、大正12年に54歳で退官するまで、鑑定部長を歴任し、日本酒の酒質向上に尽力したのです。

やはり、この人はただものではありませんでした。

灘の酒造りにも多大な影響を与えた「中村政五郎」。

もっと多くの酒造家たちにその名を覚えて欲しい人物です。

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