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2008年7月17日 (木)

酒造の改良は殆ど頂点に達した

「酒造の改良は殆ど頂点に達したとも見られる」

昭和5年に配布された中村政五郎著「蒸米からみた酒造」の冒頭の文章です。

この本を読んだ鹿又親氏も、これに答える形で、

「現今醸造技術の進歩は最早極致に到達したとも謂われて居る」

と同様の見解を残しております。

私はこれを単なる技術者の思い上がりとは見ません。

「やっとここまできた」

伝統的な日本酒の酒造技術解明に貢献した二人の言葉の重みを感じます。

戦前、戦後と酒造技術を指導した杉山晋朔氏も戦前の吟醸が最高の品質であった、と述べております。

しかし、中村氏は当時の現状を次のようにも記述しております。

「あとくちの爽やかさを欠く酒、苦酸もしくは渋酸を感ずる酒、色沢が春には淡麗でありながら秋に至り濃進溷変する酒等が、未だ跡を絶つに至っていない。端的に云えば、進歩の裏に脱線も伴随して来て居るとも見られる。」

要するに、現在と同じような悩みをかかえていることがわかります。

とすると、酒造技術は、現在もたいした進歩がないのだろうか?などと考えてしまいます。

冷蔵管理が進んだ現在では、逆に、酒造技術の欠点が見えづらくなっているような気もします。

上記のような欠点を出さないために、酒造の根本である「蒸米」の重要性を説いたのが「蒸米からみた酒造」だったのです。

それでは、中村氏はどのような「蒸米」が良いとしていたのか?

続きは、またのお楽しみということで。

Photo 当店で栽培している山田錦の稲にカマキリがいるのを見つけました。

どこにいるかわかりますか?

自然の作用って凄いですね。

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